若い頃から積極的に検診を


Q.乳がんは早期発見が大事と聞きますが、何歳ぐらいから気を付ければいいのでしょうか?

イメージA. 乳がんは20代から閉経後まで、どの世代でも患う可能性があります。若いうちから関心を持つことが大事です。

 乳がんの発症は、20代から閉経後の60代・70代まで、どの世代でもかかる可能性がある病気になってきました。特に閉経後の体重増加は乳がんリスクが高まるので注意が必要です。乳がんに限らず、がんの発生にはさまざまな因子があるので予防することは難しいですが、乳がんから命を守るためには、やはり早期発見・早期治療が大切です。
 乳がん検診には、マンモグラフィーや乳房超音波検査、MRI検査や、吸引式組織針生検(マンモトーム生検)などの検査があり、また全身の小さながんの発見には感度が高いPET検査も有効です。
 「検査が面倒だから」「症状がないので検診の必要がない」「私は大丈夫だろう」と思わずに、積極的に検診を受けることをおすすめします。

●教えてくれたのは…孝仁病院 乳腺外科 多田隆士先生

 
 

日々の不調に、漢方を取り入れたいのですが


Q.なんとなく不調が続いており、漢方薬が気になっています。
女性特有の体の悩みの相談もできますか?

イメージA. 方外来では、不調や生理不順、更年期など、女性に
多く見られる症状も改善に向けて対処していきます。


 漢方は、女性が抱える悩みに対しても広く働きかけ、生理不順、生理痛、冷え症、更年期障害、貧血、虚弱体質、疲労感、産後うつ、術後不調、原因不明の不調など、さまざまな症状で悩んでいる人に東洋医学の漢方薬を用いて体調改善に向けてサポートするものです。
 また、漢方薬は、術後の抗がん剤治療による副作用の症状緩和にも使用されています。
 身体の不調は心の不調がもとになっている場合があるので、日常の悩みや人に相談しにくい症状など丁寧にヒアリングしていき、1人ひとりの不調の悩みとじっくり向き合いながら、個々に合う漢方を見つけていきます。心と体を整えるためにも漢方を上手に取り入れてみてはいかがでしょう。

●教えてくれたのは…孝仁病院 麻酔科 奈良範子先生

 
 

いつまでも健康な歯でいたい


Q.できるだけ長く自分の歯で食べるにはどうしたらいいですか?

イメージA. 虫歯になりやすいかどうかは3歳までに決まると言われていますが、今後のケア次第で、長く自分の歯で食べていける場合もあります。

 虫歯の原因菌であるSミュータンス菌に感染するのは3歳まで。予防のポイントは「口移しをしない」「食器を別々に使用する」などです。
 歯を失う原因の9割が虫歯と歯周病ですが、どちらもバイ菌による感染症なので、自分の口の中に菌がいるかどうかを把握しコントロールしていくことが重要です。虫歯になる原因は(1)虫歯菌、(2)食生活、(3)唾液力の3つ。唾液検査で唾液の状態を知ったうえで、自身の治療やメンテナンス計画を。また、歯の表面のヌルヌルした「口腔内バイオフィルム」は歯ブラシやフロスでは除去できないので、ドクターや衛生士などのプロによるケアが必要です。これにセルフケアを重ねることで、できるだけ長く自分の歯を失わずに過ごせる場合もあります。

●教えてくれたのは…都南歯科医院 副院長 山田優貴先生

 
 

整形外科と形成外科はどう違うの?


Q.いびきがひどいのですが、どうしたらいいでしょうか?

イメージA. 呼吸器内科や歯科に相談を。
適切な治療によって症状は改善します。


 まずは呼吸器内科でいびきの原因をきちんと診断してもらいましょう。睡眠時無呼吸症候群に伴ういびきであれば、動脈硬化など命に関わる病気を引き起こす原因にもなるので、適切な治療が必要です。
 いびきの改善は主に、鼻に強い圧をかけて呼吸を助ける「CPAP」という方法と、「オーラルアプライアンス」(以下OA)を使う方法があります。このOAとはマウスピースのようなもので、下顎を前に突き出すようにして気道を広げ、呼吸しやすくする装具です。「なぜ、いびきの治療を歯科で?」と思う人がいるかもしれませんが、OAは完全オーダーメード。それぞれの状態に合わせて調整を重ね、装着するので、歯科的治療となります。
 OAは小さいので出張や旅行への携帯に便利です。手入れは水で洗うだけ。装着によってよく眠れるようになるので、日中は仕事に集中でき、生活の質の向上にも役立ちます。上下一体タイプ(保険適用)と上下が分かれた海外製タイプ(保険適用外)がありますが、よりフィット感に優れているのは後者。
 装着治療を始めたら呼吸器内科を受診し、効果の確認をしてもらいましょう。それと共に体重を減らす、適度な運動をするなど、生活習慣の改善も大事です。

●教えてくれたのは…守口歯科クリニック 院長代理 守口 和(やすし)先生
ニューヨーク大学CDEPインプラント科卒
「日本訪問歯科協会」理事
シロナCADCAMインストラクター

 
 

整形外科と形成外科はどう違うの?


Q.美容に関わる形成外科はどんなことに対応するのですか?

イメージA. 「見た目」を整えることで、
機能と生活の質の向上を目指しています


 整形外科と形成外科はどう違うのかよく尋ねられますが、整形外科はケガや病気で損なわれた体を治療し、運動機能の向上を目指すのが目的。腰痛や骨折など、主に骨や関節の症状に対応します。
 それに対して体の表面に関わる治療をするのが形成外科。ケガ、火傷痕、唇裂などの先天的な変形の治療はもちろん、乳房再建なども形成外科が行います。
 その中で、病気の治療ではなく「整容の改善」を目的としたのが美容に関わる形成外科。施術は多岐にわたりますが「目や鼻、口、バストなど、顔や体の形を整える」「脂肪吸引などによる痩身」「フェイスリフト、シワ取り、眼瞼下垂などに代表される抗加齢」の3つの分野があると思っていていいでしょう。自分のイメージ通りに「見た目」を整えることで、機能の向上はもちろん、気持ちまで前向きになった、人生が明るくなったと話す人が少なくありません。
 大事なのは医師と患者さんが「なりたい姿」のイメージをきっちり共有すること。「こんなはずじゃなかったのに」という後悔を招かないためにも、症例写真などを見ながら、納得するまでカウンセリングを重ねましょう。「日本形成外科学会」の専門医など、十分な専門知識と経験を積んだ医師を選ぶことをお勧めします。

●教えてくれたのは…さくら美容形成クリニック院長 田崎治子先生
大阪医科大学卒業。大手の美容外科勤務などを経て、2016年に「さくら美容形成クリニック」を開院。日本形成外科学会 形成外科専門医

 
 

頭痛もちの薬の服用は?


Q.頭痛もちで、市販薬の服用を繰り返していますが、
大丈夫でしょうか?

イメージA. 薬は飲むタイミングが大事。自己判断で薬を飲みすぎる
「薬物乱用頭痛」には要注意です。


 頭痛や片頭痛は女性に多くみられますが、片頭痛もちだからといって病院の外来を受診する人は少ないのが現状です。多くは市販薬で対応している人がほとんどだからです。中には、本当に片頭痛なのかどうかもわからずに自己判断で対処している人も少なくありません。
 頭痛は大きく分けると、ストレスなどが引き金となって起きる「片頭痛」、肩こりや首こりなどからくる「緊張型頭痛」などがあります。自分の頭痛がどういうタイプのものかしっかり診断をしたうえで、自分に合った薬の服用をしましょう。
 薬を飲むタイミングも非常に大事で、頭痛になりかけや直前の服用が◎。しばらく我慢してから飲んでも効果は期待できません。
 自己流で薬を飲み続けている人の中には、頭痛に襲われる不安から、頭痛が起きる前から薬を先に飲んでおく人や、薬の量をやたら増やしてしまう人もいて、そうしたケースを「薬物乱用頭痛」と言いますが、月に10回以上頭痛薬を飲む人は「薬物乱用頭痛」の疑いがあるので要注意です。
 また、頭痛の中にはくも膜下出血や動脈瘤破裂につながる恐ろしい病気が潜んでいることもあります。今まで経験したことのないような痛み、しびれや喋りにくさを伴った頭痛の場合は病院へ。いまは、短時間で体に負担をかけず鮮明に撮れる最新のMRIもあるので、気になる頭痛のときは、早めに神経内科または脳神経外科で検査することをおすすめします。

●教えてくれたのは…わたなべ内科・神経内科クリニック 院長 渡邊活見先生
岩手医科大学付属病院、岩手県立中央病院などを経て、平成27年12月「わたなべ内科・神経内科クリニック」開院。日本内科学会認定内科医、日本神経学会専門医、日本脳卒中学会専門医

 
 

忙しい私に合うがんの検査法は?


Q.がんにかかった親族がおり、自分は大丈夫かと心配です。
何かと忙しく、部位ごとの検査を受ける時間もありません。
何かいい検査方法はありますか?

イメージA. 一度に全身のチェックが行える

「PET‐CT検査」が注目されています。

 がんの早期発見の検査法として注目されているのが、「PET(ペット)検査」です。
 がん細胞は、正常な細胞の3〜8倍のブドウ糖を消費するといわれています。この性質を利用し、ブドウ糖に似た検査薬を投与して、その物質が大量に取り込まれた部位を画像から判断するのがPET検査です。体の断面を撮影するCT検査を組み合わせた「PET‐CT検査」なら、さらに精度は上がります。
 CTやMRI検査が病変の形態で診断するのに対し、PET検査は細胞の代謝機能から異常を発見するため、10mm前後の小さながんも見つけることができます。また、全身を一度に撮影できるのもメリットのひとつ。部位ごとの検査に比べ、身体的・時間的負担も減らせます。
 検査の手順は、検査薬を注射して1時間ほど安静にし、その後撮影を行います。撮影時間は20分ほど。痛みや副作用もほとんどありません。検査結果が出るのも早く、この点も好評ですね。
 一方で、PET‐CT検査で発見されやすいがん、されにくいがんがあります。医師と相談しながらほかの検査とも組み合わせ、総合的に検査することをおすすめします。

PET‐CT検査で発見されやすいがん
・甲状腺がん・肺がん・大腸がん・乳がん・悪性リンパ腫・膵臓がん・食道がん・卵巣がん・子宮体がん・頭頸部がん

PET‐CT検査で発見されにくいがん
・膀胱がん・胃がん・肝細胞がん・腎がん・子宮頸がん・前立腺がん

●教えてくれたのは…孝仁病院 PET画像診断センター センター長 村田雄二先生
東京医科歯科大学、旭中央病院などを経て、平成20年より現職。医学博士、日本医学放射線学会専門医、核医学専門医、PET核医学認定医